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カードについて

コーヒーカードについて

コーヒーカードの原型とされる18世紀のコーヒーパックとその解説書は大英博物館に現存するのですが、前書き等を読んでみると、編集者の方が、偽オカルトやうさん臭い金儲け主義で詐欺まがいの占い師や祈祷師に嫌悪感を抱いていて、人々が悪影響を受けていくのを何とかしたいと思った様子がうかがえるのです。どうやら、人々が純粋に楽しみながらも、有用な内省を進めていく手段として、カードという娯楽の形をとることにしたようなのです。当たるのその先、自分の気づきこそが大切と考えているわたしがこのカードに辿り着いたのも必然だったんだ!と驚きました。シンボルはエジプトのヒエログリフを読み解いて選んだとも書いてあり、編集者の方の熱意に感じ入りました。

例えば 5番蛇のカードは、あまり怖くないイメージの蛇が地を這う様子が描かれていて、A secret Enemy endeavours to injure You; try by Kindness to make him Your Friend. (仮訳:あなたを傷つけようと必死になっている敵が潜んでいる。思いやりをもってあなたの友にしようとしてみて。)というメッセージが添えられています。蛇のカードは非常に解釈が難しいとされているのですが(蛇というシンボル自体、宗教観や文化によって神だったり悪の象徴だったり、解釈が分かれますよね)、こうやって基になっているメッセージに触れてみると、自分を傷つけようとしている誰かに対して自分にもできることがある(安易に祈祷とかうさん臭いものに頼るな)という18世紀の編集者の想いが込められている気がして、非常に参考になりました。

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