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たった1人でも。

わたしのこと

昔の上司に言われた言葉を思い出していました。

「わたしたちの仕事は無力感との闘い。
どんなに身を粉にして働いても、
変わり切れない姿で再び目の前に現れうなだれる人をみるたび、
何のために働いているのかわからなくなったりする。

直接把握できる人数、確率だけで成否を捉えてしまうと、
価値を見出せなくなってしまう。

でもね、1人でいい。
たった1人でも立ち直ることができたら、
その周りの10人がより幸福を感じ、
そのうちの1人の周りの10人がより幸福を感じ、
と立ち直りの効果が広がっていく。
無力感にさいなまれそうになったら思い出して。」

ただの正当化に過ぎない。
突き放せばそういう見方もあるかもしれません。

でも当時のわたしは、
「たった1人」に思いをはせることで、
ずいぶんと気持ちが軽くなったことをおぼえています。

いまわたしが置かれた環境は当時とは全く違いますが、
今でもふと思い出すことがあります。

現代社会では、
定量的な評価が絶対的基準とされることが多々あります。

たしかに基準として明瞭ですから、
エビデンスや権威を大切になさる人々にとっては、
欠くことができない要素かもしれません。

母数が大きければ大きいほど、
自分のサービスが刺さる確率も高くなることも、
そのとおりかとおもいます。

それでもわたしは、
「たった1人」がこの世界にもたらすインパクトに、
心を寄せることができる人であり続けたいとおもいます。

何人いらしても、
かけがえのない「たった1人」として、
「たった1人」に向けて、
コツコツと発信をしていきます。

受け取ってくださる方への感謝とともに。

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